ゾンビサイド2.0は2024年12月に発売された、協力型のシナリオクリアボードゲームです。
今回の記事では、BGGにある世界中のプレイヤーの方々からの意見を参考に、難易度の調整やバランスを調整するいくつかのハウスルールなどを、色々とまとめてみました。
プレイヤーの腕前に合わせた楽しいプレイに活用していただけましたら、幸いです。
【難易度調整や様々なハウスルールを採用して、ゾンビサイド2.0をさらに楽しもう!】
【ゾンビサイド2.0のBGGはこちら】
https://boardgamegeek.com/boardgame/286751/zombicide-2nd-edition
各難易度の調整
【ゾンビカードの調整】
ゾンビサイド2.0では、40枚のゾンビ出現カードでゲーム難易度を調整することが可能になっています。
そこで、各カード番号を組み合わせた難易度調整表を作成してみました。
※カード調整による難易度は、あくまで目安になります。特に#35~40のカードは脅威となるため、これらを変更することで難易度もかなり変わります(例:ベリーハードで#35と#39を排除してアボミネーションの序盤出現とランナーの追加行動を抑える等)また、シナリオによっても大幅に左右されるので、その場合は難易度を変更することをおすすめします。
ゾンビ種別ごとの出現比率はおおよそ以下のようになっています。カード枚数を変更して難易度を調整する場合、これに合わせるとバランスのとれたゲームを楽しむことができるでしょう。
ウォーカー:45%
ブルート:22.5%
ランナー:22.5%
アボミネーション:10%
【生存者の人数調整】
前述したゾンビカード変更による難易度調整により、通常は6人であった生存者数も自由に変更できるようになりました。
生存者を減らすことも可能ですが、難易度は当然高まるため、ゾンビカードの調整以外に、以下のハウスルールを用いることでもバランスをとることができます。
ちなみにソロプレイでのおすすめは、手番の処理やバランスを考えた結果、生存者4人がベストではないかと感じています。
【生存者数の減数による難易度調整】
・初期行動力3→4に変更
・火炎瓶を保有してゲーム開始
・武器をランダムに保有してゲーム開始
(初期武器に追加または変更する)
・シナリオの目的条件を緩和する
(例:生存者4人の場合、同行者6人を4人に変更)
・生存者数に合わせて物品カードを調整する
(例:飲料水や弾薬箱などを少し減らす)
【上記のハウスルールは一例。生存者の体力を増加させたり、シナリオごとの特定目的を1つ削除したりするのもありです】
【エピックウェポンの調整】
各シナリオごとに設定されているエピックウェポンの数は、最低でも4つ以上あります。
これだと多くの生存者にエピックウェポンが行き渡り、ゲームの難易度が下がるほか、通常武器の存在やエピックウェポンの希少性も薄れがちです。そこで以下のハウスルールを用いることで、よりスリリングなゲームを楽しむことができます。
【エピックウェポンの調整】
①シナリオごとに設定されているエピックウェポンの総数を半分にする。車に積載されているエピックウェポンはそのまま含む(例:シナリオ8の場合、エピックウェポン箱を4に設定)
②シナリオごとに設定されているエピックウェポンの総数に合わせたダイスを用意する(6個の場合→6面ダイス。8個の場合→8面ダイス。それ以上は10面以上のダイスを使用する)
③ダイスを振って出目のエピックウェポンの位置にトークンをセットする。(生存者の開始位置から最も近い場所のエピックウェポンを1とし、時計回りに数える。車に積載されているエピックウェポンは該当せず、最初にそのまま配置する)
【エピックウェポンの希少性とランダム性が高まり、状況によっては困難な場所に設置されていることも…!?これでゾンビが出現したら、もはや笑うしかないですネ…☆】
【生存者死亡による敗北条件の変更】
通常ルールでは、生存者が1人でも死亡すると敗北となりますが、以下のハウスルールを使用することで敗北条件を変更し、難易度を下げることができます。
【生存者の生き残りルール】
・体力が0になり死亡した生存者がいても、残りの生存者は引き続きプレイ可能。死亡した生存者は、武器カードを含めたすべての持ち物を死亡した場所に置く。死亡した生存者はウォーカーとなり、以降は通常のウォーカーと同じように扱う
・残りの生存者は、死亡した生存者が持っていた持ち物の場所で交換アクションを行うことで持ち物を拾うことが可能(その際に保有している物品を整理も可能)
・すべての生存者が全員死亡した時点で敗北
【生存者が持っていた武器やアイテムは拾うことが可能。たとえ最後の一人になっても、シナリオごとの目的を達成すれば勝利できる!】
アボミネーションのハウスルール
非常に脅威性の高いアボミネーションゾンビは、シリーズを通して「攻撃力が3以上または火炎瓶でないと倒せない」という強さで、特に序盤やピンチに出現したときには、理不尽な状況にもなりがちです。
そこで以下のルールを用いることにより、アボミネーションゾンビの脅威性が少し下がります。
【アボミネーションの体力設定】
① 20面ダイスを用意する。
② アボミネーションが出現したら、公開したアボミネーションゾンビカードの上に20面ダイスを置いて体力を設定する(体力は現在の危険レベルに比例。詳細は以下の表を参照)
③ アボミネーションゾンビへの攻撃は通常のゾンビと同じようにダメージを与えることが可能(攻撃力3以上でなくてもよい)。攻撃が命中するたびにダイスの値を1減らす。ダイスの値が0になったらアボミネーションゾンビを倒せる。
・射撃の場合は必ず攻撃優先順位を適応すること
・火炎瓶のルールや攻撃力3以上なら倒せるルールはそのまま採用する
※レベルに比例した体力の設定はあくまで目安です。シナリオごとの難易度に合わせて微調整をするのもあり。特別な変異体を除き、アボミネーションゾンビの攻撃力は通常ゾンビと同じく1なので、接近されても敢えて攻撃せず、通常ゾンビを倒すことに専念するほうが良い場合もあります
【弱い武器でも倒せるためアボミネーションの脅威性が下がりますが、体力は非常に多いため手強いです】
全力ダイスの調整
各拡張(ワシントンZC・フォートヘンドリックス・リオZジャネイロ)には、全力ダイスルールが新たに追加されています。
全力ダイスルールを用いた全力攻撃は強力ですが、武器を失うリスクも非常に大きいため、以下のルールに変更することで、リスクを少し下げることが可能です。
【全力ダイスルールの調整】
・全力攻撃を宣言してダイスを振り、破損マーク(1の出目)が出た場合、その武器カードを逆さまにして置く。これは故障していることを示すが、故障前と同じように使用できる。故障した武器で全力攻撃を行い、再度破損マークが出た場合、その武器は破損し捨て札になる
・故障した武器については、維持値(武器カードの左上マーク)の合計に比例する値の武器を捨て札にすることで故障を修理できる。複数の武器の維持値を合計することも可。(例:日本刀3+マチェット2で故障したチェーンソーを修理)
また、交換アクションで生存者同士のやりとりも可
・リペアキットを保有している場合、それを捨て札にして故障を修理できる。(アクションは消費しない)また、武器が破損した場合に捨て札にして破損を防ぐこともできる。
・スキル「破損1回無視」については、故障または破損に対し1回無視できる。(すべてのダイスの破損マークを無視できる。手番に一回のみ)
・もし全力攻撃で破損マーク(1の出目)が2つ以上出た場合、故障することなくその武器は破損して捨て札になる。ただしデュアル装備で攻撃する際は、以下に従う。
【デュアル装備時の全力ダイス判定】
1の出目1つ→どちらか1つの武器が故障
1の出目2つ→2つの武器が故障
1の出目3つ→1つの武器が破損し1つの武器が故障
1の出目4つ以上→2つの武器が破損
【武器の故障表示はポーンなどで代用しても◎。全力攻撃で武器が故障しても、もう一度使うことができる。他の武器やリペアキットで修理も可能。ただしリスクは伴うので、使う場面を見極めよう】
デイリーゾンビの出現
拡張リブートBOXには、様々な種類のデイリーゾンビが同梱されており、これらを出現させることでゲームをさらに楽しむことができます。
そこで、デイリーゾンビをうまく出現させる手順を設けてみました。
【デイリーゾンビの出現手順】
① 6面ダイスと20面ダイスを用意する。
② ゾンビ出現ステップの最初に6面ダイスを振る。出目が1か2の場合、デイリーゾンビが出現する。(4~6の場合何も起こらない)
③ その後6面ダイスを振り、以下の種類のデイリーゾンビが出現となる。
1~2→ウォーカータイプ
3~4→ランナータイプ
5~6→ブルートタイプ
④ さらに6面ダイス(ウォーカータイプは20面ダイス)を振り、デイリーゾンビ収納箱の左から順に数えて出目に等しいゾンビが出現となる。(例:ウォーカータイプの場合20面ダイスを振り、13の出目→チアリーダーゾンビ。 ブルートタイプの場合6面ダイスを振り、4の出目→メルヘンゾンビ)
⑤最後にもう一度ダイスを振り、出目に等しいゾンビ出現エリアに④のデイリーゾンビを出現させる。(例:1~2→第1出現ゾーン。そこから時計回りに等しい場所)
・もしデイリーゾンビがすでに出現している場合、②で1か2の出目が出た場合はデイリーゾンビが追加行動を行う
※②で6面ダイスの出目を変更することで、デイリーゾンビ出現率を変更することも可能。(例:偶数→出現 奇数→何も起こらない)また、デイリーゾンビは他のゾンビと区別できるよう、使用していないカラーベースや輪ゴムなどを利用するのもおすすめです。
慣れたら複数のデイリーゾンビを出現させることも可能(アボミネーションの大群ルール)。ただし各デイリーゾンビごとの特殊行動、考えることや処理も多くなる点には注意しよう。難易度も当然高まります
【未使用のカラーベースをデイリーゾンビに利用すると分かりやすい。ほかにも様々な方法でデイリーゾンビを色々と出現させてみよう。ゲームにほどよいアクセントが追加され、ランダム性がさらに高まるぞ!】
BGGでデイリーゾンビのカードを制作された有志の方もおられます。
カードを作成できる方は、30面ダイスの代わりにこちらがおすすめです☆↓
【デイリーゾンビカードデッキ】
https://boardgamegeek.com/filepage/220971/unique-zombie-deck-artworks-only-sbzc2e-aavn
各拡張を用いた追加ルール
ゾンビサイド2.0には、様々な拡張セットが販売されています。
それらを用いて、基本版をさらに楽しむ方法をいくつか考えてみました。各拡張を基本版に組み込むことで、さらに楽しくプレイすることができます。
【共通の追加ルール】
①【生存者の追加】
各拡張で新たに追加された生存者を、基本版の生存者と混ぜて使うことができます。
基本版のシナリオはもちろん、各拡張のキャンペーンシナリオでも使用可能です。
② 【全力攻撃ルール】
基本版の武器カードを上級武器カードに変更して全力ダイスを追加することで、全力攻撃を使用することができます。
③ 【夜間ルール】
時間トークンを用いることで、夜間ルールを追加することができます。
時間トークンはスタートプレイヤーマーカーの代わりに使用することで、プレイヤーフェイズ開始時に時間経過の処理ミスを防ぎやすくなります。また、以下のルールを使用することで、時間経過が予測不可になり、よりスリリングな展開になります。
【時間経過のハウスルール】
ゾンビ出現が終了して次のプレイヤーに時間トークンを渡すとき、6面ダイスを振る。出目に等しい数だけ時間を進める。(例:ダイス3→3時間経過)
④ 【エピックウェポンの追加】
各拡張で新たに追加されたエピックウェポンを、基本版のエピックウェポンと混ぜて使うことができます。
【エピックウェポンカード追加のバランス調整】
エピックウェポンカードを大量に追加するとドロー時の確率が変更されるので、総数に応じたバランスを取る必要がある。基本版をベースにした比率は以下。
武器:82%
ギャー!:18%
④ 【物品カードの追加】
各拡張で新たに追加された物品カードを基本版の物品カードと混ぜて使うことができます。
また初期装備カードも追加できるため、ゲーム準備時の選択肢が広がります。(ランダムに選ぶのもおすすめ)
【物品カード追加のバランス調整】
・物品カードを大量に追加するとドロー時の確率が変更されるので、総数に応じたバランスを取る必要がある。おおよその比率は以下。
武器:53%(近接5:射撃5)
弾薬:13% 火炎瓶:8%
懐中電灯:5% 食料品:13%
ギャー!:8%
⑤ 【マップタイルの追加】
拡張で追加された各マップタイルを使用して、オリジナルシナリオを制作することが可能です。
また、各拡張ごとの追加物品カード(シークレットサービスカード・軍事用品カード)は、対応した場所や建物で探索して手に入れることができます。
【フォートヘンドリックス】
同梱されている6体の乱射ゾンビを、通常のシナリオにも出現させることができます。
これはゾンビ出現カードを差し替えて使用することで可能になりますが、ダイスでも代用可能です。
【乱射ゾンビの行動・出現ルール】
ゾンビ出現フェイズ時に通常のゾンビ出現に加えて6面ダイスを振り、1または2の出目が出た場合に乱射ゾンビを行動&出現させる。(行動と出現は通常ルールに従う)
もし難易度を下げる場合、1の出目のみに変更する。
【リオZジャネイロ】
① 【負傷カード】
ゾンビからの攻撃を受けた際、負傷カードを引いてゲームに変化をもたらすことが可能です。
② 【追加ゾンビ】
同梱されている6体の追加ゾンビを使用することで、ゲームがさらにスリリングになります。
出現方法は前述したデイリーゾンビのルールを採用します。ただしデイリーゾンビのような特殊効果は記載されていないため、BGGを参考に以下の特殊効果を作成してみました。
【リオZジャネイロゾンビの特殊効果】
1 – フットボールタイプ
出現した場所にゾンビを2体追加で出現させる
2 – パーティープリンスタイプ
出現した場所に出現ゾーンを追加(倒すと消滅)
3 – パレードダンサータイプ
同ゾーン内のゾンビに+1追加ダメージ
4 – マスクストリッパータイプ
同ゾーンの生存者の命中率+1(最大6まで)
5 – ランナータイプ
このゾンビを倒したらAPが1増加
6 – ブルートタイプ
倒すにはダメージ2以上のヒットが2回必要
③ 【不意の出現トークン】
不意の出現トークンを各シナリオのタイルにランダムに配置し、ゾンビ出現時や対応するカードを引いたときにウォーカーゾンビ1体を追加で出現させることが可能です。
これにより、難易度がさらに高まります。
サバイバルモード
現在工事中…
準備・収納の効率化
ゾンビサイドはシリーズ共通でフィギュアやコンポーネントが多いため、プレイのたびにどうしても準備や収納への時間を費やしてしまいます。
そこで筆者のアッキーさんがおすすめする方法をいくつか紹介します。
①収納箱に一括保管
ゾンビカードや武器カード、各コンポーネントをひとつのケースにまとめて収納することで、準備や片づけの時間がいくらか早くなります。
②広げたままにする
ゲームが終了したあともプレイエリア(主に机)に広げたままにすることで、準備や片づけの時間を大幅に節約することが可能です。
ゲームのプレイスペースがしっかりと確保され、近日中に再プレイすることが確定している場合に限りますが、やはりこれが一番ベストです。(通常の準備時間/片付け時間は、慣れた状態で各約10分ほど。合計で20分以上かかるため、フィギュアボドゲの最大の欠点…)