品薄であったアンダーウォーターシティーズ(以下UWC)は2023年の2月に再販され、基本セット以上に入手困難になっていた拡張「新たな発見」も同年の10月に再販されました。
そこで今回は、拡張を含めたUWCをソロプレイでさらに色々と楽しむ方法を、いくつか作成してみました。参考にしていただけたら幸いです。
これらは筆者のアッキーさんが独自に作成しているため、あくまでもハウスルールになります。また、ソロプレイだけでなく、対人戦にも組み込むことが可能です。
なお、この記事はBGGにあるUWCのフォーラムやレビューも参考にしつつ作成しています。世界中の方々の意見や質問事項等も参考にしつつ、役立てていただけたら幸いです☆↓
【UWCのBGGはこちら】
https://boardgamegeek.com/boardgame/247763/underwater-cities
【拡張「新たな発見」BGGはこちら】
https://boardgamegeek.com/boardgame/276104/underwater-cities-new-discoveries
疑似対戦プレイ
公式設定のソロプレイでは、各アクションスロットにNPCのアクションタイル×3が配置され、1Rごとに時計回りに回るルール(連合トラック上のマーカーが進まなかった場合はさらに+1追加)になっています。
このルールはランダム性に乏しく、NPCに邪魔されるアクションスロットも事前に予測できてしまうため、以下のルールに変更することで大きなランダム性を持たせることができます。
また、最大で4人までの疑似対戦プレイが可能になり、NPCがダミープレイヤーの役割を受け持つため、3~4人の場合ソロプレイだけでなくプレイヤー同士の対戦にも組み込ませることが可能です。
【疑似対戦ルール(2人)】
準備するもの:6面D×1・8面D×1
・ゲームボードの2人プレイ面を使う
・自分のマーカーとNPC用のマーカーを通常ルールどおり連合トラックに配置する。ゲームスタート時はプレイヤーが1番手で開始する
・プレイヤーの1手番終了ごとに6面ダイスと8面ダイスを振り、以下の出目のアクションスロットにNPCのアクションタイルを配置する。(すでにスロットが埋まっている場合は時計回りで次の空いているスロットに置く)
【6面ダイス】
1~2=緑のアクションスロット
3~4=赤のアクションスロット
5~6=黄のアクションスロット
【8面ダイス】
1~2=一番右のスロット
3~4=右から2番目のスロット
5~6=右から3番目のスロット
7~8=右から4番目のスロット
※例:6面ダイス→4 8面ダイス→6の場合、赤の右から3番目(トンネル配置+A)のアクションスロットにNPCのアクションタイルを置く
・もしNPCのアクションタイルが連合トラック上昇のマス(緑の右から2番目)に配置されたら、連合トラックにあるNPC用のマーカーを2つ進める。そのR中にプレイヤーがNPCよりも上昇できなければ、次のRはNPCが先手となる
・もしNPCのアクションタイルが特殊カードのマス(赤の一番右)に配置されたら、1/2特殊デックに公開されている一番上の特殊カードをNPCが獲得し、次の特殊カードを表向きに公開する
【ダイスで予測できないゲーム展開になるため、ランダム性が高まり特殊カードも横取りされる。手番も変更される可能性があり、さらに白熱した対戦が楽しめるようになります】
【疑似対戦ルール(3~4人)】
準備するもの:6面D×1・10面D×1
・ゲームボードの3~4人プレイ面を使う
・プレイ人数分のNPCアクションタイルを準備する
・ゲーム開始前に自分のマーカーとNPC用のマーカーを通常ルールどおり連合トラックに配置する。このときプレイヤーが何番目にプレイするかは自由に選択可能。もし3番手にプレイするなら+1金、4番手にプレイするなら+1鉄鋼を追加で獲得する
・プレイヤーの1手番が終了ごとに6面ダイスと10面ダイスを振り、以下の出目のアクションスロットにNPCのアクションタイルを配置する。(すでにスロットが埋まっている場合は時計回りで次の空いているスロットに置く)これをゲームに参加している各NPCごと行う
【6面ダイス】
1~2= 緑のアクションスロット
3~4= 赤のアクションスロット
5~6= 黄のアクションスロット
【10面ダイス】
1~2= 一番右のスロット
3~4= 右から2番目のスロット
5~6= 右から3番目のスロット
7~8= 右から4番目のスロット
9~10=一番左のスロット
※例:6面ダイス→2 10面ダイス→5の場合、1都市配置/1海藻獲得のアクションスロットにNPCのアクションタイルを置く
・もしNPCのアクションタイルが連合トラック上昇のマス(緑の右から2番目)に配置されたら、対応する連合トラックにあるNPC用のマーカーを1つ進める。緑の一番左のマスに配置された場合、対応する連合トラックにあるNPC用のマーカーを2つ進める。次のRは通常ルールどおり、連合トラックを最も進めたマーカーから順番の手番となります(R終了後に進ませたマーカーを戻すことを忘れずに!)
・もしNPCのアクションタイルが特殊カードのマス(黄の右から3番目)に配置されたら、1/2特殊デックに公開されている一番上の特殊カードを対応するNPCが獲得し、次の特殊カードを表向きに公開する
【3人以上の疑似プレイになると3~4人用のボードを使用するため、戦略もかなり異なってきます。複数のダミープレイヤーが入り乱れ、数名のプレイヤーと対戦しているかのような楽しいプレイができるようになります】
・各NPCはオートマではなくダミープレイヤーの存在となるため、実際に都市や建物を建てて各トークンを得たり勝利ポイントを獲得することはありません
・疑似2人対戦ルールを使用した場合、公式ソロプレイルールよりもバランスが調整されて難易度が下がります
・疑似2人対戦の場合、12面ダイスを使用することでプレイ時間を短縮可能。緑の一番右を1として、時計回りに出目に応じた場所にNPCのアクションタイルを配置します
・疑似対戦ルールはゲームボードの3~4人プレイ面を使うことで、対人戦でも使用可能(例:プレイヤーvsプレイヤーvsNPC)
・8面ダイス、10面ダイス、12面ダイスは大手通販(Amazon・楽天)ほか、セリアなどの100円ショップでも購入が可能
・ダイスを使わずに時代デックの一番上のカードを表向きにし、カード番号の各桁の数を合計して(通常のソロプレイルールとおり)プレイすることも可能。ただし、ややランダム性に欠けます
総合スコアによる評価
UWCをソロでプレイする際、最終得点計算後の総合得点を基にした評価表を作成してみました。
これは通常プレイのほか、「個人秘書有」の場合は総合得点表を別に調整しています。また、プレイするゲームボード(2人用/3~4人用)、使用する個人ボードによっても総合得点に少し差がありますので、あくまで現在の腕前の目安程度にしていただけたら幸いです。
また、総合スコアによる評価表は以下の要素を加えています。
・前述した疑似対戦プレイルールを使用する
・拡張「クイックスタートルール」は取り入れず通常のルール(2金・1海藻・1鉄鋼・1化学)でスタートする
・公式ルールの勝利条件(繋がっている都市を7つ以上建設)は廃止
・茶色の主要都市タイルで「繋がっている都市の数に応じた得点獲得」もゲーム開始時に取り入れる(公式ルールでは使用しない)
【通常ルール】
【新個人秘書ルール】
【総合得点による評価は選択したボードによってもやや左右されます。特に拡張セットのボード13~16面は変動も大きくなります】
主要都市の競争ソロルール
主要都市の競争ルールは、最初の主要都市に繋がったときに青の主要都市・2つ目の主要都市に繋がったときには緑の主要都市を早い者勝ちで取得することが可能な対人戦用のルールです。
これを以下のルールにすることで、ソロプレイでも主要都市の競争ルールを楽しむことが可能になります。
【主要都市の競争ソロルール】
・個人ボードは1~16どれでも使用可能
・通常ルールどおりに主要都市タイルを準備する。
①プレイ人数+1の青色主要都市をランダムに選ぶ
②プレイ人数+1の緑色主要都市をランダムに選ぶ
③茶色の主要都市を1枚ランダムに選ぶ
・NPCのアクションタイルが黄色の都市建設アクションスロットに置かれたら、そのNPCに対応している連合トラックにある連合マーカーの下に科学の資源を1つ置く。こうして科学の資源が2つになった時点で、青色の主要都市タイルをランダムに1つ取り除く
・NPCのアクションタイルが緑色の都市建設アクションスロットに置かれたら、そのNPCに対応している連合トラックにある連合マーカーの下に海藻の資源を1つ置く。こうして海藻の資源が2つになった時点で、緑色の主要都市タイルをランダムに1つ取り除く
・ゲーム開始前、都市建設のアクションスロット(緑・黄色)に主要都市タイルをそれぞれ1つ置いておくと分かりやすくなります
【各NPCごとに都市建設のアクションスロットに置かれるたびに資源(黄色→科学・緑→海藻)を獲得。資源が溜まったNPCに主要都市をランダムに1つ横取りされます!】
・連合マーカーに置く資源の上限を変更することで難易度を調整可能
資源3つ→簡単
資源2つ→普通
資源1つ→難しい(※1)
(※1)資源が1つ集まった時点(つまり都市建設のアクションスロットにNPCが配置された時点)でそのNPCから主要都市タイルを1つ横取りされます
・各NPCが取得する主要都市の上限は青色の主要都市タイル1枚&緑色の主要都市タイル1枚(獲得した研究資源と海藻資源を置いたままにしておくと分かりやすいです)。プレイヤーは最後に残った1枚の主要都市タイルを獲得できるはずです
・3~4人用のゲームボードにある赤のアクションスロット(都市建設+トンネル)は該当しないので無視する(こちらを使用する場合は黄か緑どちらかのアクションスロットを無視する)
・プレイヤーが取得可能な主要都市タイルを全て取り終えた時点で、NPCの主要都市取得に関する行動は全て無視してOK(プレイ時間の短縮が可能)
・主要都市の競争ルールはソロプレイだけでなく対人戦にも使用可能
博物館ボードソロルール
博物館ルールは、個人ボード9~12を使用して、発見アイコンのスペースに建造物を建設したら、発見タイルを1枚引いて利益を得ることができる、対人戦用のルールです。
これを以下のルールにすることで、ソロプレイでも博物館ルールを楽しむことが可能になります。
【博物館ソロルール】
・個人ボードは9~12を使用する
・博物館ボードを準備する。AまたはBどちらでも使用可能。通常ルールに従い、1/2クレジット特殊カードや主要都市タイルを準備する
・プレイヤーが使用する発見タイル×5枚をシャッフルして博物館ボードの近くに置く。さらにゲームに参加する各NPCごと、発見タイル×5を赤色の右から三番目(赤色の都市+トンネル建設)のアクションスロットに置く
・もしNPCのアクションタイルが上記のアクションスロット(都市+トンネル建設)に置かれたら、そのNPCの発見タイルを1枚とって博物館ボードのⅠに置く。もしそれが2枚目の発見タイルならⅡ、3枚目ならⅢ…の場所に置く。
NPCの発見タイルは対応した位置で最も利益の高い場所に置く。ただしすでにプレイヤーか他のNPCがスロットを埋めている場合は、順番に詰めて置く(例:博物館ボードAの場合、Ⅱの列で2点と科学の資源+1がNPCですでに埋まっている場合は1点に置く)
Ⅰ→ どこでもよい
Ⅱ→ 一番左から詰めて置く
Ⅲ→ 一番上から詰めて置く
Ⅳ→ 一番左から詰めて置く
Ⅴ→ 一番上から詰めて置く
【発見タイルは早い者勝ち。NPCも発見タイルを横取りしてきます。できるだけ早く発見アイコンに建造物を建設することで、強力なボーナスを獲得可能!】
・NPCの発見タイルを以下のアクションスロットの場所にそれぞれ分けて置くことで難易度を調整可能(各NPCごとに難易度を調整可能)
簡単→ 赤色の右から三番目
普通→ ↑+黄のトンネル建設
難しい→ ↑+緑の淡水化プラント建設
・2人用のゲームボードを利用する場合、右から3番目のアクションスロットにNPCの発見タイル×5を置く。難易度を調整する場合は以下の場所に分けて置く。
簡単→ 赤色の右から三番目
普通→ ↑+黄色の右から三番目
難しい→ ↑+緑色の右から三番目
アップグレード駒・ミニ拡張について
UWCをさらに盛り上げるアップグレード駒がEtsyにて販売されています。
アクションタイルをはじめ、都市や建造物、各資材トークンなどがよりゴージャスになるので、気になる方は是非チェックしてみてください☆
【Etsyサイト】
https://www.etsy.com/jp/search?q=%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BA&ref=search_bar
また、各カードがさらに増えるミニ拡張も数寄ゲームズさんから販売されています。こちらもぜひチェックしてみてください☆
・時代Ⅰカード×2
・時代Ⅱカード×3
・時代Ⅲカード×2
・2金特殊カード×1
・3金特殊カード×2
・政府契約カード×2
【UWCミニ拡張はこちら】
https://sukigames.thebase.in/items/80546785
高得点獲得のコツ
UWCで高得点を狙うには、いくつかのポイントやコツがあります。
ここでは、筆者のアッキーさんがおすすめしたいものをいくつか紹介します。
①【まずはお金を増やそう】
このゲームは建造物の建設や特殊カードの獲得など、何かとお金がかかります。まずはお金を増やすことを意識しましょう。特に序盤は大切で、ゲーム終盤までの展開に大きく響いてきます。
お金は主に生産フェイズ時に大量獲得することが基本となります。収益を高める方法は以下のものです。
・淡水化プラントを都市に2つ建設する
(両方とも改良は必須)
・トンネルを建設する
(できるだけ都市に繋げること)
・即時カードやアクションカードの効果を活用
②【特殊カードを活用しよう】
1/2金特殊カードはアクションスロットにワーカー駒を置き、お金を1または2金支払って購入するカード。その効果はどれも強力で、高得点を狙うには欠かせないものとなっています。
ここではおすすめの特殊カードをいくつか紹介します。
「島」…生産フェイズ時に大きな生産をもたらしてくれる。
「ナノマシンの試験」…淡水化プラント1とトンネルを実質1金で建設できる。
「極秘任務」…NPCが占領しているアクションスロットを1金で実行できる。特に中盤から終盤にかけての重要場面で大活躍することも!
「ナノマシンの試験(2金)」…なかなか建設できない拡大スペースに実質2金で2つ建設可能。
「生体重機の試験」…実質2金+1海藻で共生都市を建設可能。
「電気ウナギ」…改良済みの研究所×2の都市が多いほど金と生体物質と1点獲得。
③【3金特殊カードで方向性を絞ろう】
このゲームの高得点獲得の大きなカギとなるのが、3金の特殊カード。ゲーム終了時に大きな得点をもたらしてくれる3金の特殊カードは、発動するにも高価ですが、高得点を狙うに欠かせない要素。
ゲーム開始時に展開される3金特殊カードは、全部で6枚。そのどれを狙うかによってゲームの方向性をある程度絞る必要があります。つまり「3金特殊カードに合わせたゲーム展開を考える」という話。
たとえば、鉄鋼や研究所に関する3金の特殊カードがあるならば、それに関した建物をより多く建設する必要があります。ただ、カードの引き運やNPCの動きによっても左右されるところがあるので、ときには方向性を変更することも大切です。
④【特殊カードの重複を狙おう】
前述した②の内容に加え、3金の特殊カードはできるだけ重複効果を狙うと効率がよくなります。
たとえば上の図なら、改良した淡水化プラントをたくさん建設するほど、上段の3金カード全てに条件が重なり、獲得しやすくなります。これはゲーム開始時の3金の特殊カード6枚がどうなるのか、運の要素もある程度絡んでいるので、そこを考える必要もあります。
また、3金特殊カードは早い者勝ちのルール他、3金を支払い発動するにも手間暇がかかるため、できれば中盤の時代Ⅱ辺りには取得し始めることをおすすめします。
⑤【個人秘書を活用しよう】
拡張「新たな発見」から追加された個人秘書は、それぞれ強力な固有能力を保有しています。その効果を最大限に活用することで、ゲーム展開を有利にすることが可能です。
たとえば「科学者」なら、科学資源を獲得できるアクションスロットにアクションタイルを置くことを意識すれば、お金がより増えます。「本部長」なら拡大スペース上にも建物を建設できるため、より強力な資源を生みやすくなります。
よほどのことでもない限り、ゲーム終盤まで保有し、できるだけ活用することをおすすめします。